「多文化共生」の限界!これが賃貸の現実だ!

昨今、「多文化共生」という言葉をよく耳にします。

皆さんの地域では、いかがでしょうか。

先に断っておきますが、私が言いたいのは「外国人の入居はNG」という話ではありません。

私自身、これまで多くの外国人入居者と関わってきました。

そのうえで、賃貸管理の現場から言いたいことがあります。

受け入れを進めるのであれば、入居後に起きる問題への対応まで考えてほしい。

言葉や文化の違いを理解することは大切です。

しかし、それだけで未払いの家賃が回収できるわけでも、放置されたごみが片付くわけでもありません。

その現実を、置き去りにしてほしくないのです。

目次

「日曜日に仕事なんて、おかしい!」

私の実家は埼玉の越谷です。たまに実家に帰ると、近所は外国人だらけです。

コンビニの駐車場で集団で聖地に向かってお祈りをしています。我々日本人からしたら、ちょっと異常な異常な

光景ですが、彼らにとっては当たり前の習慣です。

また、30年ほど前の話です。

当時の上司が、フィリピン出身の女性と結婚しました。

私が勤めていたのは、建築の営業会社。土日も仕事をしていました。

ところが、日曜日になると、奥様から会社へ電話がかかってきます。

「うちの旦那、いますか? 本当に今日は仕事をしていますか?」

何度も電話を受けるうちに、私も奥様と世間話をするようになりました。

そこで聞いたのが「フィリピンでは、日曜日は教会のミサへ行くことが当たり前」という話です。

だから、毎週日曜日に仕事だと言われても、なかなか信じられない。

「本当は浮気しているのでは?」

と疑っていたのです。

こちらとしては、

「いや、本当に仕事をしていますよ(笑)」

という話なのですが、ご本人は真剣でした。

これは、その奥様個人とのやり取りです。フィリピン出身の方が全員、同じ考え方だという意味ではありません。

ただ、私には印象に残る経験でした。

自分にとっての当たり前が、相手にとっての当たり前とは限らない。

賃貸の現場でも、この違いを踏まえて説明する必要があると感じています。

「日本語が分からない」で、話が止まってしまう

私が対応した外国人入居者の中には、家賃の滞納や退去時の精算が問題になり、説明をしようとしても、

「日本語が分からない」

と言われ、話が進まなくなったケースがありました。

未払いの家賃や退去費用の精算を残したまま、連絡が取れなくなったケースもあります。

これは、私が経験した個別の事例です。外国人全体の傾向を示す統計ではありません。

しかし、実際に対応した側からすれば、深刻な問題です。

本当に説明が伝わっていないのであれば、通訳や翻訳、分かりやすい説明が必要です。

一方で、説明する方法を工夫しても、支払いや問題の解決に向けた協力が得られなければ、管理の現場は行き詰まります。

理解できるように支援することと、未解決の問題をそのままにすることは、別です。

これは、日本人でも外国人でも同じです。

国籍よりも、契約内容を理解できるか、必要な連絡が取れるか、問題が起きたときに解決へ向けて協力できるか。

私は、その点を重視したいと考えています。

ごみが放置された物件を、誰が管理するのか

当社の近所にも、気になっている賃貸物件があります。

ごみ置き場に大量のごみがたまり、敷地内にも物が放置されています。

この物件は、入居者の半数以上が外国人だと把握しております。

私が見てきた範囲では、年々、管理状態が悪くなっているように感じます。

外国人の入居が増えた時期と重なっていますが、それだけで、捨てた人や原因まで断定することはできません。

また、外から見ただけでは、ごみが法的にどの種類の廃棄物に当たるのかも分かりません。

それでも、目の前に片付けられていないごみがある。

ここで問いたいのは、「誰が状況を確認し、改善するのか」ということです。

行政は、ルールの守られていないゴミに「不法投棄」のシールを貼るだけ。

私には、所有者の所在や、日常の管理を担う窓口がはっきり見えていません。

入居者への説明は行われているのか。

ごみの出し方に問題があるなら、誰が改善を求めるのか。

入居者以外の持込みなら、どう対策するのか。

清掃や処分を、誰が手配するのか。

入居者に守ってもらうべきことがあるのと同時に、貸す側も、入居後の管理体制を用意すべきだと私は考えます。

部屋を貸して、家賃が入れば、それで終わりではありません。

富山県の条例・計画は、現在、意見募集中です

富山県では、次の二つの素案について、(こっそりと)意見募集が行われています。

  • 「富山県多文化共生の地域づくりの推進に関する条例(仮称)」
  • 「とやま多文化共生推進基本計画(仮称)」

2026年9月29日現在、募集期間は9月14日から10月7日までです。条例と基本計画は別のもので、いずれも今回確認した資料は素案です。

条例素案には、文化の違いに加え、日本や地域の社会規範も尊重するという県民の役割が示されています。したがって、日本人だけが一方的に相手へ合わせる、と定めた内容ではありません。

しかし、最近はインドやネパールといったヒンドゥー教の国の方も増えました。ヒンドゥー教 では、牛肉NG、左手を使わないとか、女性に年齢をきいてはいけない、女性の飲酒はダメとか、日本とは全く文化が違うのです。
ちょっと冷たい事を言いますが「そこまで日本人が外国人に合わせてあげなきゃダメですか?」逆はどうなのでしょうか?我々が外国に行ったら、日本の文化を受け入れて合わせてくれるでしょうか?

基本計画素案の居住支援には、住宅情報の提供、不動産関係者の理解促進、関係機関の連携による対応などが挙げられています。

その方向性を確認したうえで、私は実務者として、さらに聞きたいことがあります。

入居できるようにする支援に加えて、入居後のトラブルを解決する支援は、どこまで用意するのでしょうか。

最後に何かあったら、行政は責任を取ってくれるのか?

ここが、私の一番聞きたいところです。

条例素案には、県が施策を策定・実施する責務や、連携・支援に関する規定があります。

しかし、それが、そのまま個別の滞納家賃や原状回復費用を行政が補償するという意味ではありません。この素案に、そうした損失の補償を約束する規定は確認できません。

私は、何でも税金で補填してほしいと言っているわけではありません。

ただ、受け入れを進める政策には、問題が起きたときの対応体制も必要だと思います。

例えば、明確にしてほしいのは、次の三つです。

一つ目は、入居前の説明と理解確認を、誰が支えるのか。

家賃の支払い、ごみ出し、騒音、退去手続きなどについて、本人が理解できる方法で説明する。そのための通訳や教材、支援担当者をどう確保するのか。

二つ目は、入居後のトラブルを、誰が引き受けて調整するのか。

家主、管理会社、地域住民が相談したとき、相談先の紹介だけで終わるのか。それとも、関係者間の意思疎通や改善まで支援するのか。

三つ目は、対応に必要な費用と役割を、どう分担するのか。

通訳、訪問、説明、清掃の調整には、人手も時間もかかります。

本人、所有者、管理会社、そして関与する受入企業や支援機関、行政。それぞれが何を担うのかを具体的にしてほしいのです。

これらは、私からの提案です。

現場の善意や我慢だけに頼る仕組みでは、長く続けるのは難しいと感じています。

共生を掲げるなら、現場の困り事にも向き合ってほしい

文化や宗教が違うこと自体を、問題にしたいわけではありません。

私が問題にしたいのは、未払いの家賃、ごみの放置、連絡が取れない状態、そして問題を改善する管理体制が見えないことです。

近隣の高齢者や子供たちを含め、そこに暮らす人が安心できる環境を守りたい。

その中には、ルールを守って暮らしている外国人住民も含まれます。

私は、文化の違いを理解しようとする姿勢と、共同生活のルールを守ってもらう姿勢の両方が必要だと考えます。

分からないことは、分かるように説明する。

問題が起きたら、国籍にかかわらず改善を求める。

そして、家主や管理会社、地域だけで解決できない問題には、支援が届くようにする。

「多文化共生」を進めるなら、誰が対応し、誰が費用を負担し、どう解決するのかまで示してほしい。

賃貸管理の現場から、私が行政に求めたいのは、その具体策です。

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